ファミリーの1歩先には親子スタイル

効果的な護身術とは

息子が通っていた保育所には、お散歩時には保育士だけではなく、地域のリタイアされたおじさま・おじいちゃま方が「おさんぽガードマン」として必ずついてくださるし、小学校に上がってみれば、どこの家庭も参加すべきPTA活動の一つとして校外安全パトロールがあり、遠足や社会科見学時にも親御さんに安全ボランティアを募る手紙が配布される。
一度、子どもたちと一緒に電車に乗って水族館まで行ったが、やんちゃ坊主の代名詞のようなわが子はじめ、まだ自分の行動もろくに把握できないちびどもが、いくら少子化とはいえ、数十人ほどでがさがさ動き回るのを監督する先生は大変だな、と痛感した。

しかし、なんだかんだ言っても、活動が大人の監督下にある小学生のうちならともかく、自己が確立し、独立心の芽生えた思春期以降の子ども(まさにOSG)に対し、心配だからといって、親や教師がどこまでもつきそうわけにはいかない。実際に危険な誘惑や状況に出逢う年齢になると、親は子どもを信じて、ひたすら無事を祈りつつ帰りを待つことになる。

そこで、親が見張っていられなくなる前に護身術を、と、娘さんに格闘技や武道を習わせる親御さんや、自分自身が不安を感じて習いだすお嬢さんもいる。スポーツクラブでも、護身術兼エクササイズになるクラスが人気であるらしい。
しかし、ほんとうに護身術は役に立つのだろうか?

私は自分自身は小学校・中学校を通じて剣道を習わされていたが、残念ながら、この年齢で、竹刀がないと意味の無い剣道では、たいした護身術にはなりませんでした、というのが事実である。一度だけ、夜中に侵入しようとした賊に向かって木刀を持って立ち向かい、大声でどなり飛ばして撃退したことはあるが、それは相手の意表を突いたのと、夜で、相手もこちらの姿が認識できなかっただけのことで、開き直られたら一巻の終りであっただろう。
では他の武道や格闘技はどうか、というと、私自身が根性無しの虚弱児だった反動か、私の周りには柔道・空手・中国拳法、それも少なくとも黒帯どころか県大会優勝から全国制覇まで、やたらに強い女性の友人が多いのだが、彼女たちは口をそろえて、
「男の人が本気を出したらかなわない」
と言う。確かに、レイプ犯は勢いあまって殺害してしまうことも多い。敵も必死で襲ってくるのだから、付け焼刃の護身術など、確かに役には立ちそうにない。逆に、護身術を習っているという安心感で隙ができて襲われることもあるだろう。

中国拳法の達人である友人はこう言う。

「自分が弱いと自覚して、できる限り危険を回避しようと常に心がけること以上の護身はないのです。
危険なことはしない、危険な場所には行かない、危険な人とつきあわない。怖いときは大声をあげて、とにかく逃げる。今の私たちに欠けているのは、実は危険回避能力かもしれません」

確かに言われてみればそうなのだ。赤頭巾ちゃんは親の言うことを聞かないから狼に襲われた。白雪姫も、眠り姫も、どんな強力な呪いであれ、魔女であれ、きちんと親の忠告に従って、危険を避けてさえいれば、仮死状態に陥ったり、一族郎党を巻き込んでまで100年も眠らずに済んだのである。

年末に向けて慌ただしくなり、日が暮れるのも早くなった今、親子で鍋をつつきつつ、「安全」について話をしてみてもいいかもしれない。
親子のコミュニケーションが最大の護身術になるかもしれないから。

(文:平野だい)

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