ファミリーの1歩先には親子スタイル

熱く生きるーサッカーという人生その1

我が家は地元である千葉県のチーム、ジェフユナイテッド市原・千葉のファンで、できる限りまめにホームの試合には行っています。
息子は近くにあるジェフのスクールに週一回通っているのですが、そこではレディースを含む、ジュニアユース、ユースの選手も一緒に練習されており、ときどき、ユースのおにいさん・おねえさんたちがお相手をしてくれるときもあります。
先日はレディース・ジュニアユースのおねえさんたちと対戦し、14-0と、コテンパンにやられたそうで、

「おねえちゃんたち強すぎだよ…」

と、こぼしておりました。ちなみに、スクールには女の子もいて、そこらの男子顔負けのうまさなので、いつの日か、レディース・トップ・チームの花形である、石田選手のように魅力的な選手がここから出てくるかも、と、たのもしく思えます。

最近の有名なサッカー選手のほとんどは、十代の頃にどこかしらのクラブユースに所属していたことが多く、Jリーグ発足15年が経った今では、皆さんの周りにも数人は「どこそこのユースに入っている」という話を聞いたことがおありになるかもしれません。
私が住む千葉県は昔から高校サッカーの古豪が多く、東京が近いということもあり、ジェフや柏レイソルの下部組織であるユース・ジュニアユースや地元クラブチームだけでなく、都内の有名なクラブユースに入るお子さんもおり、中には、なんとガンバ大阪からスカウトされ、大阪までセレクションを受けに行ったなどという話も聞きました。
小学生の内から有望な選手としてスカウトされるなど、親としては誇らしい限りだろうなあ、と思っていたのですが、何事にも苦労はつきもののようで、学校が終わってから練習に参加し、遅くに帰宅することになるので学業との両立が心配だとか、成長期なのに圧倒的に睡眠時間が少なくなる、などの話も聞きます(そういった問題を解決するため、寮制になっているクラブもあります)。
また、ちょうど身体もテクニックも成長して育児期であるので、たとえジュニアユースに受かっても、次々とライバルが登場し、怪我で離脱したり、セレクションで落ちたり、親が経済的に続けられないなどの様々な理由により、順調にユース、プロ(トップ)に進めるのは、結局はほんの一部というのが現実です。

知人で、息子さんがあるクラブチームのジュニアユースに通われている方は、

「怪我一発でどうなるかわからないのに、勉強する暇もサッカーに明け暮れて、進学も危うくなったら人生終わってしまう。
子どもがやりたいと言っているから、できる限りの応援はするけれど、親としては、普通に勉強して、進学して、就職して欲しい。毎日心配でたまらない」

と、おっしゃっておられましたが、ほとんどの親御さんが似たような不安を抱いていらっしゃるのではないでしょうか。

プロサッカー選手の中にも、ユースというシステムに対しては色々な考え方があるようで、日本代表であり、ガンバ大阪のエースとしても有名な遠藤選手は、自著の中で、

「ユース出身者はうまいけれど、チームとしてプレーするという意識は部活出身者の方が強いように思えるから、自分の子どもが将来サッカーをするなら、ユースには入れず、自分と同じく部活にする」

というようなことを語っています。

年齢関係なく、名前で呼び合うことが多く、実力主義のユースに対し、先輩後輩という厳しい年功序列のある部活では、集団スポーツであるサッカーと競技において、自ずと姿勢やプレースタイルが違ってくるようです。
現在の日本代表選手であり、海外でも活躍している中村俊輔選手や本田圭佑選手は、ジュニアユースからユースに上がれなかったという挫折があり、そこから高校の部活を経験することによって得たメンタルの強さがあるので、できれば両方の良いところを経験した方が結局は良いのかなあ、と、素人の私には思えたりもします。

サッカー選手というのは、野球選手などに比べ、選手生命も短く、層も厚いため、順風満帆でやっていける人はほとんどなく、どんなに有名な選手でも、必ずどこかで一度挫折しており、むしろその挫折によって強くなった選手が多い職業です。

それでも、彼らがまばゆい輝きを発しながら、今日も厳しい練習に明け暮れ、しのぎ合うのはなぜなのかといえば、それは、サッカーという、どうしようもなく魂を熱くしてくれるスポーツに出会ってしまったからであり、そこまで情熱を抱けるものに幼くして出会えたからなのでしょう。
我が身を振り返って、35歳の今まで、そこまで必死になったことがあったか、そこまで情熱をもったものがあったか、と思うと、常に自分を甘やかし、逃げていたばかりに思えて、恥ずかしくなる限りです。

我が息子はこのままジェフのスクールで練習を続け、ジュニアユースを受けたい、と、ずいぶんと身の程を過ぎた望みを抱いています。
正直、親の目から見て、彼は運動神経が良く、悪知恵が働くだけで、特に才能があるようには思えないし、本人も、まだまだサッカー以外に多くの興味関心があるようですので、あまり本気にしていません。

しかし、去年まで一緒に練習していたおにいさんたちが、ジュニアユースに上がれる子と、そうでない子に分かれたと知ったときは、その厳しさに衝撃を受けていました。
ただ「サッカーが好き」だけではやっていけない、自分から見れば神様のように上手なおにいちゃんたちでさえ、トップには程遠い、という現実を、はじめて彼は目の当たりにしたのです。

何事かに対し、リスクを恐れず情熱に生きるか、ただの趣味として終わるか、いつか決定を下す日が彼にも来るのでしょう。その結果が挫折だったとしても、それは120%努力した結果であって欲しい、前向きに受け止め、次に進む糧にして欲しい、と親としては願うのですが、さてどうなることでしょうか。

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(文・イラスト:平野だい)

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