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実際、子どもはどんな本を読んでいる? 「第55回学校読書調査」

 2009年も残りわずか、各方面で今年のランキングが発表されていますね。本の世界は『1Q84』ひとり勝ちのようですが、子どもの本はどうなっているのでしょう。

 以前子どもに人気の本を調べようとしたとき、児童書に関しては「売れている本=子どもに人気の本」とはいえない、ということに気づきました。子どもの本を買うのは、財布を持っている親ですよね。親が読ませたくて買っている本と、子どもが読みたいと思う本はかなり違う、というのが、書店の児童書ランキングなどを見た印象でした。


 実際に子どもが何を読んでいるかわかる調査はないものかと探していたら、いいデータを見つけました。学校図書館協議会と毎日新聞社との共同調査「学校読書調査」。全国から抽出した小中高校生に、その年の5月1ヶ月の読書動向を調査しているもので、けっこうリアルな結果が出ていて興味深いのです。

 全体的には、朝読書運動などで本を読む子は年々増えている、といった傾向なのですが、注目したいのが読んだ本のタイトル。実は昨年初めてこの調査を見て、小学校高学年女子にケータイ小説が大人気ということに衝撃を受け、この調査の信憑性を実感したのですが、今年もそんな結果が並んでいます。男子中高生は『リアル鬼ごっこ』『ニホンブンレツ』など山田悠介が大人気、タレント作家の小説も、ホームレス中学生』以来、若者読書の一ジャンルとなっているようです。
 女子の方も、系統的にはそのジャンルで上位が占められています。『余命1ヶ月の花嫁』『99のなみだ』『赤い糸』など、ノンフィクション、涙、ケータイ、がキーワードといったところでしょうか。唯一文芸書で、湊かなえ『告白』入っていますが、大人が評価するミステリーとしてというより、いじめや犯罪、HIVなど、ケータイ小説でもおなじみの”暗い現実”に共感を持たれての人気、という面があるようです。

 と、客観的にみてみましたが、去年にも増して荒んだ系(今命名)が人気で正直嫌な気持ちになりました。自分の子どもがこのあたりを読んでいたら、取り上げることはしたくはないですが、おいおいそれってダサいよ? くらいは言うと思います。
 リアルで刺激的でわかりやすいものを求めてしまうのはしょうがないこと。せめてそうではない世界もたくさんある、本は違う楽しみがあるんだよ、ということを、面白い本をすすめることで伝えていけたらな、とこの調査は自戒の意味でチェックしているのです。

(文・神谷巻尾)

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