20世紀末。インターネットにちょっとばかり夢があったころ、今ごろになると話題になっていたので、ご記憶の方も多いのでは?
NORAD Tracks Santa

防空レーダーでサンタを追跡するというプロジェクトです。
学年があがるにつれ息子にも信じてもらえなくなり、とんと忘れていたのですが、どっこい世界のよいこのために続いていました。
しかも、着々とバージョンアップしてました!5ヶ国語に対応してますし、Youtubeの動画はあるわ、facebookやpicasaも連携してるし、Google Earthで3Dで見られるらしい。
しかも、Twitterで実況されるようです(「東京上空なう」とか?!)。何やら、おもちゃやゲームのおねだりなつぶやきもありますね。微妙すぎる!
このプロジェクトを1955年から続けているNORADは、北アメリカ航空宇宙防衛司令部(North American Aerospace Defense Command)。さすがにエイリアンとは戦っていませんが、れっきとした軍隊ですので、追跡装備も本気です。トナカイの鼻が赤外線追尾システムにひっかかかるというのが、なんとも因果です。
NORAD Tracks Santaのサイトには、サンタ追跡の由来やNORADについて、わかりやすく書かれていて、子どもを説得するうんちくには事欠きません。ただし、その背景は21世紀の今となってはわかりにくくなりました。
NORADが組織された1958年は冷戦真っ只中。東側からのICBM防衛のためにつくられた組織です(ICBM=大陸間弾道弾も死語ですが)。冷戦自体が今の子どもには理解しにくいでしょうけど、サンタ追跡も西側の豊かさを誇示する情報戦だったともいえます。現在のNORADは対テロ国家防衛という大義こそあれ、なんだか「あやしい防衛軍」にしか思えませんね。
ところで、アニメやSFの巨大メカは兵器そのものだし、キャラの多くは軍人だし、民間人でも女子には制服を着せたがる・・・。かたや最近「坂の上の雲」で盛り上がってるのはご婦人が多いらしくて、制服男子ばかりか軍艦に萌えるとかで、ちょっとびっくりです。確かに制服着ててもらわないと盛り上がりませんからね。
どうやらサンタに限らず、夢とか感動を演出しているのは、実はテクノロジーと戦争とビジネスだったりするみたいで、それはもう良し悪しではなくて、それぞれの微妙な折り合いで世の中がまわっていることを直視しないとならないのが、まさに21世紀なのでしょう。オバマさんのノーベル平和賞も、そのへんの微妙さをまさに象徴していた気がします。
夢や感動が、制服や戦争とセットだったり、さらにリアリティから遠くなっている感じがして、サンタ追跡も脳天気に楽しめない年の瀬です。
ただ、イヴとはいえ、深夜の寒空を飛び交う英語の交信には、極東の島国の住民としては、きっとあまり良い印象を持てないんだろうと思うのでした。
(せきね けんいち)
親子スタイルアドバイス
■お勧めの対象
イヴにリアルタイムで!
■コメント
平和なクリスマスやお正月を迎えられるのは兵隊さんのおかげと、何億人の子どもが考えているのでしょうか?
■参考
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今年はツィッターの実況中継もあったんですね!気づきませんでした!!
来年はどんな進化を遂げるんでしょう……。