ファミリーの1歩先には親子スタイル

「課題図書」ってどんな本?

 いよいよ夏休み。今年はギラギラ猛暑で夏らしさを満喫できそうですね。とはいえ、お約束は夏休みの宿題、自由研究とともに定番なのは読書感想文でしょう。夏休みにおすすめの本といえば「課題図書」ですが、実際どんな本が選ばれているのか、実はあまりじっくり見たことがなかったので、ちょっと調べてみました。


 課題図書とは、全国図書館協議会と毎日新聞社が主催する「青少年読書感想文全国コンクール」の、「課題読書」部門用の本なんですね。小学校低学年から、中学年、高学年、中学校、高等学校まで、それぞれ数冊の課題図書が選ばれています。

 第56回の今年の課題図書のラインナップ、親子スタイル世代の小学校高学年から高校生の部までを見てみましょう。

■ 小学校高学年の部
すみ鬼にげた」岩城範枝(福音館書店)? 
建具職人の千太郎」岩崎京子(くもん出版)? 
リキシャ★ガール」ミタリ・パーキンス(鈴木出版)
海は生きている」富山和子(講談社)
■ 中学校の部
明日につづくリズム」八束澄子(ポプラ社)
ビーバー族のしるし」エリザベス・ジョージ・スピア(あすなろ書房)
「<a href="奇跡のプレイボール:?元兵士たちの日米野球」大社充(金の星社)
■高等学校の部
風をつかまえて」高嶋哲夫(日本放送出版協会)
ハサウェイ・ジョウンズの恋」カティア・ベーレンス(白水社)
インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸684日」中村安希(集英社)

 三部門の中で、ノンフィクションはそれぞれ1冊づつ。環境、戦争、世界と、いわゆる社会科学系の題材です。あとは小説なのですが、テーマはかなりノンフィクション的なものが多く、いくつかの傾向がみられるようです。
 ひとつには”職業を通した成長物語”。「建具職人」は建具職人の見習い修行、「風をつかまえて」は過疎の町を再生しようとする鉄工所の親子の物語です。
 あるいは、 “歴史や世界の過酷な状況下の物語”。「リキシャ★ガール」はバングラディシュ、「ビーバー族」はアメリカ先住民、「ハサウェイ」はゴールドラッシュと、貧困や過酷な環境の中で、生き抜く子ども、親子などを描いています。
 「明日につづくリズム」は、島で暮らすふたりの少女の青春物語ですが、実際にあったポルノグラフィティの因島凱旋ライブの感動から生まれた作品とのことで、ある意味リアルに寄った小説といえるでしょう。
 
 成長、親子、友情、そして社会問題や世界など、子どもに見てほしいテーマというのは、つまりは現実社会なのだろう、ということが見て取れる選書といえるかもしれません。唯一「すみ鬼にげた」に「鬼」が登場し、民話やファンタジーの要素がありそうですが、大工見習いの少年の成長物語、というテーマもしっかり備わっています。
 
 教育的、道徳的、と感じてしまいそうですが、そういったテーマを子ども向けにわかりやすく描いた作品というのはそれほど多くないかもしれないので、これを機に読んでみるのも新鮮かもしれませんよ。そうでなければたぶん手に取る機会がないでしょうから…

(文・神谷巻尾)

 

※当サイトのコラムはスタッフ個々の私的な見解及び文責にて公開されております。
ポチッと一票↓↓↓お願いします
人気ブログランキングへ にほんブログ村 子育てブログ 第2次反
抗期(思春期)へ
カテゴリ一覧