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中高生が本に求めるのは、過剰さ? 「第56回学校読書調査」

 昨年も同じ頃とりあげた、「学校読書調査」第56回が発表されているので、今年も実際に子どもに読まれている本を見ていきます。

 昨年は、男子中高生は『リアル鬼ごっこ』の山田悠介やタレント小説、女子は小学校高学年から『余命1ヶ月の花嫁』『99のなみだ』など、ノンフィクション、涙、ケータイなどがキーワードの本に人気が集中、といった読書傾向でした。なんだか「荒み系」(勝手に命名)が人気でイヤだなー、と思っていたわけですが、今年はどうなったのでしょう。

 まず、男子中高生。見事にこれまでの傾向が拡大し、山田悠介のひとり勝ち状態になっています。中1から高3までベスト20のなかに4?5点は入り、高2では9点が山田作品。過激な設定やタブーをテーマに作品を量産するこの作家は、文学の範疇で語られることはほぼありませんが、とにかく中高生に支持されて売れているというのは事実ですね。ゲーム、学校、自殺など、想像できる範囲でありえない物語が展開される、というところが受ける要因でしょうか。「親指探し」「あそこの席」「スイッチを押すとき」「ドアD」など、いかにもローティーンが手にとりたくなるようなタイトルのネーミングセンスが秀逸だとは思います。

 一方女子は、また涙系ばかりなのかと思ったら、ラインナップは大きく様変わりしていました。第1位は、なんと中2から高3まで「告白」。これは,この秋公開の映画効果といえるでしょう。ベスト20にも入っていなかった中1は、R15指定で映画が見られなかったからですね(あれ、中2も14歳ですねw)。ほかには、男子同様山田悠介がかなり入っており、ケータイ・涙系を凌駕する勢いか、というイメージです。
 そして今回特筆すべきなのが、成田良悟「デュラララ!!」シリーズの大人気。中2あたりからランクインしはじめ、高2で4点、高3では6点が上位を占めています。電撃文庫というライトノベルレーベルの作品ですが、他にラノベが入っているということもなくなぜこれだけ?と思ったら、今年テレビアニメをやっていたとか。TBSの深夜枠でしたが、この時間帯のアニメは質が高く、ここからブレイクというパターンが増えているようです。
 と、このあたりは息子からの情報ですが、どんな内容?と聞くと「何といったらいいか、説明しづらい」というので1冊借りて読んでみました。うーん、確かに何といえばいいのか...。ただバイオレンス、サスペンスあるいはファンタジーなどの要素満載で、これまで女子に支持されていたケータイ系とは様相が違います。とはいえ魅力的なキャラクターや悩みを持つ若者に共感したりはするのかも。
 
 山田悠介も「デュラララ!!」も、色々な意味で「過剰」さが特徴です。ネットとかケータイとか時代的な要因もあるかもしれませんが、中高生の年頃の子どもが過激さや刺激を求めているのは、普遍的なことなのかも、と思ったりもします。
(文・神谷巻尾)

※当サイトのコラムはスタッフ個々の私的な見解及び文責にて公開されております。

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 コメント(2)

ウチの20歳の娘も最初は山田悠介などから本に入りました。
でもうちの家族がそれぞれ本好きで、それぞれが読書嫌いだった娘にいろいろ勧めているうちに、だんだん文学的な本も読めるようになりました。
今は少し洋物(ダヴィンチ・コードとかスティーブンキングものとか)を読んでます。
それでも映画化されるような原作本がやはり多いですけどね。
きっかけは、わかりやすいちょっと過激な設定のものだったとしても、だんだんバラエティー豊かになっていくといいですね。

リオさん

山田悠介の席巻ぶりは想像以上でした。
怖いものみたさの年頃に、ちょうどはまったんでしょうね。
お嬢さんのようにそのうち卒業していくものなんだと思います。
そういえば、「KAGEROU」が山田悠介と比較されてるレビューがあって、苦笑しましたw

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