ファミリーの1歩先には親子スタイル

若者の就職難についての座談会

先日「若者の就職難」というテーマでNHKの番組の座談会に参加してきました。

ニュースなどで騒がれていたように、文科省、厚労省が発表した就職内定率「57・6%」で過去最低ということです。来春卒業する新卒の40%近くがまだ決まっていないということになりますね。
100社受けて100社落ちるなんていう話も今ドキ珍しくはないのです。
某出版社は応募が4000人に対して採用はわずか2名ということでした。
一昨年娘の就活を機会に「就活に役立つ!」というコンテンツをまとめましたが、去年、今年とその状態からさらに悪化しているので、若者の将来、もっと言ってしまえば日本の将来が本当に心配です。

討論会でもいろいろな方の話を伺っていると、就活に関する問題は、企業側にも学生側にも、また制度としても検討しなければならない要因があることを再認識します。
自分と違う意見を聞くことも大変有意義でした。
今日はそんな討論会で出た言葉の一部を紹介してみようと思います。

今回議題として話し合われたのは大きく分けて3つでした。


ひとつは「新卒一括採用」に関する是非。
賛成、反対の意見が多々でていました。

反対意見としては
新卒一括採用だとそれを逃したらもう就職への道が閉ざされてしまうのはおかしい。
それに併せて就活すると、本来の勉強ができなくなったり、がんばっていたサークル活動をやめなくてはならなくなったりするのは不本意だ。
就職する時期は自分で決めたい、やりたい勉強や活動を行ってから納得した上で就活したい。
どうしても中途採用は実績がないと難しいのが実態だが、そこを改善していく必要がある。

賛成意見としては
企業側にとっては最初からまとめて教育できて効率がいいシステムなので簡単には変えられない。
一括採用がなかったら、逆に学生にとってもっと厳しい状況になるのではないか。
ひとつの区切りとして大学を卒業したら就職するという形が崩れたらもっとフリーターが増大することになるのではないか。
でも今の就活は長すぎるこれでは学生に負担がかかりすぎるのでもっと短期間にしたほうがいい。
一括採用の時期を学校に在籍中ではなく欧米のようにその後にずらしたらよいのではないか。

私は個人的には、年齢にかかわらず中途採用の間口はもっと広げられるべきだと思いますが、新卒一括採用で大多数が学校を卒業したら就職するシステムはあったほうがよいと思っています。
就活自体が社会人になるという意識を持つ上で学生にとっても貴重な経験だと思いますし、学業との両立もはじめから意識を持ってやりくりしていけば可能です。就職難と言われる今でも学生はこの制度によって就職への道を守られている部分もあると思います。

2つめの議論は大企業ばかりに集中して中小企業は人材不足という現実をどのように考えたらよいかということ。

学生側の意見としては
どうしても自分たちが知っている企業というのは子供のころかCMで見たり、ゲームで遊んだりしたところになってしまう。
中小企業の説明会に行っても同じことしか言わないし魅力を感じにくい。
こういう世の中なので中小企業だと先行きが心配。
結局よくわからないから自分が本当に行きたいわけでなくても片っ端から知っている企業を受けて落ちまくるような学生が多い。

社会人側の意見としては
大企業が安全かと言えば決してそうではない。
大企業だと自分の望まない部署に配属されてしまう可能性もある。
どんな中小企業があるか若者の目につきやすいようにTVなどの媒体を通してもっと認識させたほうがよい。
地域がもっと活性化し、その中で中小企業の存在を知りそこから考えていくことが大切。

娘が就活していたときも、結局どんな企業が存在しどんな仕事をしているというのがわからなかったので、やはり目指している業界で名前が通っている有名企業から受けていました。
この日参加していた学生さんはみな比較的意識が高かったので内定を得ている人もそうでない人もしっかりと自分の意見を言っていたのが印象的でした。中には自ら専門職をやりたいためにあえて中小企業を選んでた学生もいました。
もっと各業界で「ここはいい仕事をしている」という評判のよい中小企業が、学生の目にとまりやすいような仕組みができれば少しは就職難も緩和されるのではないかと思います。

3つめはなかなか採用にいたらない原因となっている、若者の学力低下や意識の低下、常識的なことがわからないことなどに対して、今後どんな教育が必要かということでした。

今の大学では本来の学問を専門的に学ぶ前に、小中高でやってこなければならないことをもう一度教えなおさなくてはならない。子供のころからの教育を見直さなくてはならない。
家庭や学校だけの狭い範囲ではなく、社会全体で子供を育てるべき。
どこの学校に行くかということより、誰に習うかということが重要。
子供のころからいろいろなことの経験値を高くしていくことが重要。
法律を学んでいくことが、自分を守る事になる。

このような意見がでていました。

なかなか上手くまとめられませんが、学生も社会人もみな真剣に就職難について語り合っていて、たとえ結論はひとつにならなくてもこういう機会は大切だと思いました。

親子スタイルとしては、やはり家庭の中でできることとして、なかなか就活がうまくいかない時にこそ、話を聞き、時にはアドバイスし暖かく応援することを勧めたいと思います。そのためにはやはり今の就職難の状況をまずよく知る事、就活時のストレスと疲労を理解して接する事、上から目線でなく1人の人間として対話をすることが大切です。
討論会に出席していた学生さんの中でも、親が勧める方向が自分とあっていないことで悩んでいる方もいました。
就職に関してはどうしても親の経験から意見の押し付けになりがちですが、そこはひとつ抑えて、子供自身が自分で道を切開けるように裏方でフォローしたいものですね。

最後に討論会でご一緒した大学ジャーナリストの石渡嶺司さんの「就活のしきたり」という本をご紹介しておきます。

この本は私も読ませていただきましたが、まことしやかにうわさされる巷の就活伝説のウソ・ホントを軽快なタッチで書いたもので、電車の中などで気分転換として見るのにもよいです。うわさに振り回されず悔いの無い就活を行うために、最初に読んでおくのもいいなと思います。

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文:大橋ゆり

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[大橋 ゆり]
(2010年12月02日 02:23) 個別ページ
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