ファミリーの1歩先には親子スタイル

売れてる本『謎解きはディナーのあとで』

 一時期さかんにテレビコマーシャルが流れ、今年度本屋大賞までとったこの作品、いまだに週間ベストセラー1位と売れ続けているようです(トーハン調べ、5/8?14)。「子どもも安心して読めるミステリー」といった評を聞き、中学生になった娘にちょうどいいかなと思い読んでみました。


 確かに、「中1に安心なミステリー」でした。あのCMの「お嬢様の目は節穴でございますか?」「クビよクビ!」というイメージそのままに、賢い執事の手を借りてお嬢様刑事が事件の謎を解く、というユーモア推理小説です。執事はいかにも執事、お嬢様もいわゆる大金持ちの娘、また上司の刑事もお金持ちの御曹司だけどちょっと抜けてる、とキャラクターもはっきりしていて、少女漫画的ビジュアルが思い浮かびます。扱うのは殺人事件ですが、複雑な背景も、過激な描写もなく、トリックのみを楽しめて、連作短編なので、ほどよい長さで解決に至ります。

 数名の容疑者がアリバイを訴えるパターンは「名探偵コナン」みたい、コメディタッチの捜査は「デカワンコ」みたい、と、ローティーンの子どもがいかにもなじみやすそうな印象です。会話が面白いという声をよく聞きますが、確かにユーモラスなのですが、こちらも安心というか。著者が1968年生まれと結構な大人なので、はじけすぎず、少し懐かしいかんじもするからでしょうか。
 とりあえず、子どもが読める本格ミステリという点では、意外とちょうどいいのが見当たらないので、入り口としてはいい本なのかもしれません。

(文・神谷巻尾)

※当サイトのコラムはスタッフ個々の私的な見解及び文責にて公開されております。
ポチッと一票↓↓↓お願いします
人気ブログランキングへ にほんブログ村 子育てブログ 第2次反
抗期(思春期)へ
カテゴリ一覧