前回、東京国立近代美術館で開催中の「ヴィデオを待ちながら --映像、60年代から今日へ」展(6月7日まで)を取り上げ、ヴィデオアートの魅力について少しだけ話しました。
その展示のなかで、僕が特に面白いと思った作品のひとつが、ダラ・バーンバウム(Dara Birnbaum)という作家の「テクノロジー/トランスフォーメーション:ワンダーウーマン(Technology / Transformation: Wonder Woman)」(1978〜79年)でした。この作品では、アメリカン・コミックのヒロインを主人公とする連続ドラマ「ワンダーウーマン」から、特殊効果をともなう特定の映像(=主人公の変身シーン)が切り出され、それが編集によってつながれ、立て続けに観客に示されます。こうすることによって、各シーンに込められた視覚効果が剥き出しになり、テレビ番組に仕掛けられたマス・コミュニケーションとしての作用を浮き彫りにします(・・・なんて、言葉で説明しても伝わるはずがないので、ぜひ直接ご覧下さい)。ちなみに、この作品にきわめて近い手法を、若手の現代美術家である東野哲史さんが用いていることを思い出しました(ウェブサイトに映像作品が公開されています)。
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