前回の記事で挙げたような危惧を抱いている反面、ヤンキー文化論ブームの意義のひとつ挙げるならば、これまで日本の文化研究のなかで"学校外教育"の問題が見落とされていたことに、多くの人が気づいたことではないでしょうか。今日の話はいつもより少し言葉遣いが硬いですが、どうかご容赦下さい。
たとえば、大山昌彦さんの研究においては、茨城県の暴走族に所属している若者たちが、地元の祭りを通じてチームを段階的に離脱し、彼らが次第に地域社会に受け入れられていくプロセスが綿密に描かれています(1)。これはまさしく、学校に馴染むことができなかった若者たちに対する、祭りを介した"社会教育"ないしは"学校外教育"といえるでしょう。もっとも、今日ではヤンキー文化と安定的な正規労働との接続が容易でないために、そうしたライフコース(人生の道筋)が困難になっているということは、既に述べた通りです。
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