こんにちは、さやかです。
昨年の夏、取材で浅葉さんの南青山のオフィスに伺った。
玄関に一歩入ると、目に飛び込んできたのはディスプレイのように積み上げられた、トレードマークのパナマ帽。
同じような形で、色とりどりの帽子が15個近く重なると、結構な高さの、ユニークな帽子の塔ができるのだ。
これからインタビュー、という緊張感よりも、ワクワク感が溢れてきたものだ。
この記事のタイトルにあるように、浅葉さんは『しつこい』。
深く大きく高く追求する。
凝り性とか、持続力とか、そんな表現よりも、「しつこい」がしっくりくる。
伺った中から、浅葉さんが、しつこく続けていらっしゃることをご紹介します。
卓球は約60年続け、四元奈生美さんも所属する体育会系チーム「東京キングコング」を主催し、福祉会館で猛練習。
マイラケットを世界中に持ち歩き、「一人ピンポン外交」で、あらゆる国のチャンピオンと交流している。
中国の納西族が今も使っている地球最後の象形文字の研究の言語学者西田龍雄さんと一緒に、雲南省麗江の白地村に通い、経典を手に入れ、研究に取り組んでいる。
「何か物を作るときには書いてみるのがいい。
書き留めたものの中からイメージが湧いてくる」と、制作日記も10年近く日課にしている。
アジアのタイポグラフィーを知るには書道を学ぶ必要があると、石川九楊先生に習って以来15年。毎朝必ず楷書の練習をしている。
半年前のことですが、今ももちろん続けていらっしゃるでしょう。
最近、「しつこさ」を持つ子どもが少ないのような気がするんです。
「しつこい」という言葉自体あまり聞かない。
そんなことを、この読売新聞の記事を読んで思ったのです。
2010 2月11日読売新聞 朝刊
『秘訣は「しつこさ」』 市原尚士氏の記事より
『広告制作の第一人者として知られるアートディレクター・
浅葉克己氏(69)が亀倉雄策賞に決まった。』
『先の衆院選で圧勝した民主党のロゴマークを1998年に制作していたことも改めて注目を集めている。「自分が仕事をすると業績が好調になるケースが不思議なくらい多いんだよ」その秘訣は一言、しつこさなのだという。
「僕の過剰なエネルギーが作品に乗り移り、作品が世界を動かす」』
『今回の亀倉賞については「先輩たちを尊敬しつつも、目標にはしなかった。
『今まで誰も見たこともない作品を目指す』という一心で半世紀駆け続けてきたから」』
『秘訣は一言、しつこさ』『僕の過剰なエネルギーが作品に乗り移り、作品が世界を動かす』
「
僕の過剰なエネルギーが作品に乗り移り、作品が世界を動かす」、ああ、なんていい言葉なんだろうか。
これくらいのエネルギーのある子どもを育てたいものだと思う。
しつこさを持つ人、で思い出したのは養老孟司さんと宮崎駿さん。
『虫眼とアニ眼』の対談は、子育ての参考になります。
米村でんじろう先生も、子どもの頃から科学一筋。
明治大学体育会サッカー部の監督としてチームを飛躍させた神川さんも、勉強はしたけれど、子どもの頃からサッカー以外に興味を持ったものはない、っていうお話をされていましたっけ。
これからの日本を引っ張っていくのは「しつこさ」じゃないでしょうか。
親は、子どもが、自分の好きなことを追求できるように、見守ることも大切なんじゃないかしら。
(泉さやか)
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