ファミリーの1歩先には親子スタイル

素敵な親子のロールモデル!親子スタイルインタビュー

パクチーハウス店長が語る「tabiiku(旅育)」のすすめ

特集 「旅育」とは今回は世田谷区経堂にありますパクチーハウス東京の店長、佐谷恭さんに「tabiiku(旅育)」について語っていただきます。佐谷さんはこれまで50カ国を旅してきた「旅のエキスパート」でもあります。
では、よろしくお願いいたします。

――さて「tabiiku(旅育)」というのは聞きなれない言葉ですが、まずはどのようなものかお聞かせください。
子どもの教育を旅を通じて実践するということです。食育の旅バージョンといえます。旅で異文化に身を置くことは、我々に新たな視点を与えてくれます。自分の立場を客観的に見つめられるようになり、他文化や他人との差異について考えますので、視野が広がります。小さい頃からこうした経験をさせてやりたいという親心から思いついたものです。
――たしかに子どもには刺激的でしょうね。
特集 「旅育」とは旅で学べるのは子どもだけではありません。外国を旅すると日常生活と違うことがたくさんありますので、戸惑うことも多いでしょう。子どもにいい格好しようとしてもできないことがある。騙されたり、ボったくられたりね。子どもを守る立場である親も、普段は体験しないいろいろな問題を解決する過程を通して、すごく学ぶことが多いのです。いつもと違うことが起これば起こるほど、家族の絆も深まる。そういうポジティブな面が旅育にはあると思うのです。
――佐谷さんには小さいお子さんがいるということですが、もうすでにいくつかの国に訪れているのでしょうか?それぞれの国での面白かったエピソードなどを教えてください。
特集 「旅育」とは今1歳半の息子がいます。3回ほど海外旅行をしています。1度目は台湾、2度目はハワイ、3度目はブルガリア、チェコ、エストニアを回りました。
どこに行っても共通しているのは、現地の方々が子どもにとても優しいこと。男の一人旅も楽しいですが、現地の人と触れ合える確率は、子どもと一緒の方が格段に高い。屋台でもちょっと高めのレストランでも、子どもを連れて行くと歓迎されるし、食べているときには「食事に集中して」などと言って代わりにあやしてくれたりもします。道を歩いていてもたくさんの人が笑顔を投げかけてくれる。子どもにとってもきっと嬉しい体験でしょう。
エピソードはいろいろありますが、印象的なのはプラハの空港での出来事です。同じぐらいの年の子がいて互いに意識しあって声を出したりしていました。まだ一緒に遊ぶような段階ではないのですが、何かを訴えあっていました。その様が面白く、向こうのご両親と会話をすることに。子どものお陰でいい出会いができました。
――お子さんが小さいときにお勧めの海外は他にどんなところでしょう? また子供が小学生の高学年以上で大人と同じようにわかるようになったら、見せたい国はどんなところですか?大きくなったお子さんと海外でやりたいことなども織り交ぜて教えてください。
子どもが小さいからどこ、ということはないと思います。ただ、長時間のフライトは子どもにも大人にも負担になりますので、最初のうちは近いところから行くのがいいんじゃないかと思います。もう少し大きくなったら――自分自身の旅と同じで全然計画してないんですが――記憶が残るであろう5歳になったらインドに連れて行きたいです。中学生ぐらいであれば近隣諸国のことをよく知ってもらいたいので韓国・北朝鮮・台湾・中国・モンゴル・ロシアなどをひと通り見せたいですね。
――なるほど~、ついヨーロッパやアメリカなどを選択しそうですが、やはりアジアを知るというのは大事かもしれませんね。その他、子供の育て方に関してのこだわりなどありましたら教えてください。
自由意志を尊重したいです。とはいえまだうちの子は小さいので、広い視野を持ってもらいたいという希望を抱きながら、一緒に外国を旅して、家族みんなで楽しんでいます。子育てのこだわりというと難しいですね。親をやるのは初めてなので、日々子どもから”親にしてもらってる”という気がします。また、子どもは親のことをよく見ていますので、疲れていてもそういう顔は見せず、いつも楽しく笑いかけたいと思っています。

――本当に親って子供からも力をもらっているんですよね。
ところで、佐谷さんの会社は「旅と平和」という名前ですね、パクチーハウス東京もそういったポリシーのもとに作られたのですか?お店のコンセプトや大切にしていることなどお聞かせください。
特集 「旅育」とはそうですね。僕は自身のテーマでもあり、英国での修士論文で書いたのが「旅と平和」なのですが、そのコンセプトを固め、広めていくために、その考え方を一つずつ事業化していきます。最初の事業として始めたパクチーハウス東京は、旅人を集めるキーワードとしてパクチーが最もふさわしいという確信のもとに立ちあげました。パクチーは日本でまだあまり普及していないので、外国を旅したことのある人や、異文化交流に興味のある人を中心に興味を持ってもらえます。もちろん表向きには(もちろん実質も)パクチー料理の専門店ですが、ここで行うさまざまなイベントを通じて「旅と平和」のコンセプトを固めるとともに普及させたいと思っています。ちなみにパクチーハウス東京ではパクチーのスペルを”paxi”と表現してます。これは僕の造語なのですが、”paxi”はラテン語で平和を意味し、”i”は頭と胴体を象形しており、旅人を表しています。パクチーは「旅と平和」の象徴となる食材なのです。
――深い意味のあるネーミングなのですね。
今回親子スタイルでも「旅と平和」というコンセプトに沿った写真展をさせていただきました。
そういったアーティスト支援もされているのですが、それによってよい効果はありますか?
特集 「旅育」とは 「旅と平和」は僕が旅をした実感を短く表現したもの。この言葉には多くの人が賛同してくれています。ただ、その中身は人によって違うし、これをどのように実現していくかは、多くの人の力を借りなければなりません。アーティストにそのテーマを与えることでその人なりの表現をしてくれる。これはあまり芸術的センスのない僕にとってはオドロキの連続ですし、非常に刺激となります。そして、来場した人にも僕の感覚を伝えていくことでさまざまな意見をもらい、「旅と平和」のコンセプトをどんどん固めたいと思っています。アーティストを支援するなどと大それたことをしている意識は全くありません。僕にない才能を持っている人が、僕の目の前で創作活動をしてくれるなんて嬉しいじゃないですか。それを見て僕が刺激を受けているのです。支援を受けているのは僕の方です。
――最後に今後の活動についての展望をお聞かせください。
まずはこうした考えの存在を知らせたいです。そしてそれぞれの人に実践(=旅)してもらおうと思っています。当面の目標はいろいろな場所でtabiikuについて語ること。クラウドソーシング的に多くの人に知恵をもらい、具体的に事業化できるメドが立てば、一気に実行するだけです。
――ありがとうございました。これからも「旅育」の活動、またパクチーハウスでの楽しいイベントがんばってください。
最後にパクチーハウス東京のパクチー料理が自宅でできてしまう本が発売されたのでご紹介です。

ぱくぱく!パクチー―悪魔的においしい食べ方・育て方and MORE!
佐谷 恭
情報センター出版局
売り上げランキング: 4600
【編集後記】
子供を愛し平和を愛し旅を愛する佐谷さん、とても素敵な方です。またパクチーハウス東京さんのお料理はどれもヘルシーで美味しいです。特に「ぐちゃぐちゃが美味しい皮蛋豆腐」などは、驚きの演出があります。また世界のビールや薬膳茶などドリンク類も他でなかなか飲めないようなものが味わえます。ぜひ一度訪れて、佐谷さんと旅の話などいかがでしょうか。(大橋)

タグ:
  • 親子スタイル パクチーハウス東京
(2008年10月06日 11:54) 個別ページ