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マインドサポート代表 高橋聰典から見る「社会的背景と歴史から見る現代の子育て ~親の自律と子供の自立~」 高橋聰典プロフィール
2009年4月

全回までに歴史的背景という過去の流れも交えながら、現在子育てで今一度、自身を見直してみましょうということでした。

 

現在思春期のお子さんをお持ちの方にとってはもう少し先の話になりますが、今回は未来を見ることで現在の子育てに役立てて頂きたいと思います。

 

ペットブームや韓流というものがありました。

現在でも続いてはいますが・・・

 

ハマっている人の多くは子育ての終わった50代前後の方なのは何故だと思いますか?

 

 

その前に、「はまる」って何でしょう?

 

極端に言うと依存ということです。

 

では依存って?

 

自分の心の穴を、自分以外の物事で埋めることです。

ある物にハマっている時は心の穴(虚しさや寂しさ)を感じなくて済むということですね。

しかし自分自身というもの以外の物事で埋めているので、それが無くなれば虚しさや寂しさはまた襲ってきます。

 

 

さて話を戻しますと、なぜ子育てが終わった世代がペットや韓流にハマったのか?

それは心の穴を埋めていたものがちょうど無くなっていたからです。

 

それは何?

 

子供です。

 

子育てに夢中になることで自分の心の穴を埋めていたのです。

子供の自立によって、自分の心の穴を埋めていたものがなくなったのです。

「あーでもない、こーでもない」とお節介をやく事も無くなり

自身の心の穴を見ざるをえない状況になったからです。

しかし、虚しさや寂しさを感じるのは苦しいことです。

どうにか見ないようにするために、ブームが起こったといっても過言ではないでしょう。

 

 

子育てと趣味やハマっていることを一緒にしないでほしいと、お怒りになる方もいるかもしれませんね。

 

しかしよ~くご自身の心と向き合ってみて下さい。

・・・子育てに夢中になることで、何を見ないで済んでいますか?・・・

・・・もし子育てをしていなかったら、どんな人生を送っていますか?・・・

 

 

またハマることがいけないと言っているわけではありません。

 どうぞペットに夢中になったり、韓流スターを追いかけ人生を大いに楽しんで下さい。

 

 

では何が問題なのか?

 

今現在、子育て中の方に質問です。

『何で、お子さんを良い学校に入れたいのですか?』または『何でお子さんをよい会社に勤めさせてあげたいのですか?』

 

いかがでしょう?

 

実はこの質問は、ある意味ひっかけ問題です。

上記の質問に何らかしらの答えが出せた人は将来、心の穴を何らかしらの物事で埋めることに必死になるかもしれません。

例えば「将来、安定した生活が出来るようになる為」や「お金に困らないで幸せになってもらいたいから」「学歴があれば恥をかかないですむから...」などなど・・・

 

実はこれらは親側の願いであり、希望であり、欲求であり、自己満足であるのです。

つまり子供側から見れば、コントロールされていると感じてしまう恐れもあります。

子供が親からのコントロールを感じることは無意識下でディスカウント(見下されている)されていると感じていることが非常に多いのです。

 

その思いはやがて怒りに変わり、自分が上手くいかないのは親のせいだ、世の中のせいだ、他人のせいだと、自己を実現できないことを他の物のせいにする人間になりかねません。

 

またお子さんは必ずしもご両親が思うような人間になりたい、生活がしたいと思っているとは限りません。

貧しい国の恵まれない子供たちの為にボランティア活動がしたいと思っているかもしれませんし、田舎でのんびり畑仕事がしたいと思っているかもしれません。

また不安定でも起業して新しいビジネスをしたいと思っているかもしれません。

 

もう世間の記憶から消えつつある秋葉原の無差別殺傷事件を覚えているでしょうか?

あの犯人の母親は極端ではありますが、常に子供の行動をコントロールしていたと聞きます。

勉強はもちろんのこと、図工の作品から友達付き合い、朝起こしてから着ていく服まで決めていたと言います。

 

つまり親が全て子供の責任を取ってしまうことは、子供は生きていく術を学べないということなのです。

 

成績が悪くて恥をかくのは子供です。

親のあなたが恥ずかしいなんてのは世間体を気にすることから起こるエゴ以外の何物でもありません。

子供は自分で恥ずかしいという思いを抱いて初めて自ら進んで勉強するようになるのです。

そして自ら進んでした勉強は実になります。

将来の自分の力になります。

 

ケンカや虐めにあって、一番辛い思いをしているのは子供です。

親が文句を言うことは単なる親自身の気持ちを解消しているだけで、子供の気持ちを無視しています。

 

どうか寄り添って、気持ちを受け止め、どうしたらいいかを一緒に考えてあげて下さい。

そしてお子さんの考えを尊重してあげて下さい。

大人から見れば浅はかな考えでも失敗と成功を子供自身が体験することで、将来困難に立ち向かえる強さを身に付けさせます。

 

つまり子育てに至れり尽くせりになり、ハマることとは、子供が生き方を学んでいく機会を奪っているのです。

 

子供を尊重し、対等な立場として、依存な子育てを手放した時、そこにはありのままの素直で建設的なお子さんがいるはずです。

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全回述べた50代に育てられ、現在40代の人たちがバブルで大いに大人を楽しんでいた社会を、子供として見ていたのが、現代の30代です。

「大人って楽しそうだな~」という漠然とした希望も抱いていたでしょう。

 

ところが自分たちが大人になる頃にはバブルは弾け、「聞いてないよ~」状態です。

 

更に、私を含めた30代は子供時代に親に手とり足とり育てられました。

朝起こしてもらい・・・

朝食は用意され・・・

極端な場合、今日着ていく洋服まで用意され・・・

送り出してもらい・・・

勉強の仕方や寝る時間を管理され・・・

親の期待通りじゃない部分を修正され・・・

もっと極端な場合

宿題や工作、子供同士の喧嘩の解決から友達の選択まで

子供が試行錯誤するべき責任を親がとって来てしまった。

 

手とり足とり育てられたということは、自分や人間関係や社会について学ぶ機会が与えられなかったということなのです。

つまり自分とは何者で、何が好きで、何が嫌いで、どういう生き方がしたくて、何になりたいのか?など、『生き方』を学べずに育ってきてしまいました。

 

そんな30代が大人になる頃、世の中は変わりつつあり、親の示した安定や高学歴=一流企業に就職=給料が良い=楽な生活などという『それがステイタス』といった道標が突然無くなった、または無意味なものになったのも特徴です。

 

思考錯誤したり、自分の力だけでやり遂げたり、といった『生き方』を学んでいない、また子供時代の親のコントロールからくるストレスや有り余ったエネルギーを学級崩壊などの非建設的な方法でしか活用できなかった30代前後が、バブルが弾けた後の社会の荒波に放り出されて、何も出来ないのは当たり前です。

だって何も学んでいないのですから!

 

そして今の10代が見る大人とはこの30代前後です。

子供の立場になってみて下さい。

どんな風に世の中が見えていると思いますか?

ものが溢れ不便だと感じることが少ない世の中なのに、働けない大人たちがいる。

凶悪な事件のワイドショー的露出も、政治批判も、派遣社員問題も、その全ての露出の仕方が大人というものをディスカウントする要素満載です。

 

子供が大人を見下すのも当たり前です。

 

しかし子供たちが最もよく見ている大人は親だということを忘れてはなりません。

もし今あなたが、あなたのお子さんから「馬鹿にされている」「尊敬されていない」などと感じているのであれば!

子供との関係がギクシャクしている上手くいかないと感じているのであれば!

今一度自身を見つめなおして下さい。

 

いよいよ次回から親自身の『あり方』について述べていこうと思います。

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